

予告篇
Introduction
オリジナル脚本を書き上げ、監督を担当したのは、『市子』の戸田彬弘。
スタッフの多くも戸田組が集い、低予算自主映画ながらに質の高い作品を産み出した。
第47回日本アカデミー賞優秀主演女優賞(杉咲花)や第28回釜山国際映画祭コンペティション部門に選出された映画『市子』などを制作したチーズfilmと、『101回目のプロポーズ』(CX)や『プライド』(CX)など脚本家として確固たる地位を築いている野島伸司が総合監修を務めるポーラスターアカデミーがタッグを組み、これからの期待の俳優を主人公に映画を制作するプロジェクトB.A.P(Boost Actor Project)の第一弾作品。
改善されない福祉事務所による水際作戦。余儀なく介護を全うする“ヤングケアラー”。拡がる日本の生活保護問題をテーマに、平和という仮面の下に隠された確かな日本の黒い問題と、絶望的な環境での生活を強いられる若者に焦点を当てた作品となっている。
主演の園田爽子には、チーズfilmの古澤メイが抜擢され、キーパーソンとなる桐谷さと役には、ポーラスターの小川黎がオーディションで役を射止めた。脇を固める共演キャストには、各映画祭で“俳優賞受賞経験者”が集合。爽子の父役に『コントラ KONTORA』『マイマザーズアイズ』の間瀬英正。訪問介護士でさとの上司役には『敵』『六月の蛇』の黒沢あすか。ケースワーカーの遠藤役を『由宇子の天秤』『水いらずの星』の梅田誠弘がそれぞれ好演。
また本作品は、MOOSICLAB2025[特別招待]部門でプレミア上映後、第20回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門にも短編ながら選出。他、第20回ロサンゼルス日本映画祭コンペティション部門などにも選ばれ、2025年9月にインターナショナルプレミアが決まっており、これから海外展開も進行中。

Story
父とふたり、私たちは、どこにも行けない———
四肢麻痺と失明を抱える父・保(間瀬英正)と暮らす19歳の爽子(古澤メイ)は、絵を学びたい夢を心に秘めたまま、介護と生活費のために日々を費やしている。
生活保護の申請も水際作戦で通らず、社会から孤立していく中、唯一頼りにしていた訪問介護士が交代し、不安を募らせる。
ある日、ケースワーカーの訪問をきっかけに、爽子の生活はさらに不安定になり、心のバランスを崩していく。
そんな中、新しい介護士・さと(小川黎)が現れる。抑えきれない衝動が、爽子を取り返しのつかない行動へと駆り立てていく──。

STAFF & CAST

戸田彬弘
監督・脚本・編集・プロデューサー
1983年生まれ。奈良県出身。チーズfilm代表取締役。チーズtheater主宰。
映画監督、脚本家、演出家として活動。
代表作は、日本アカデミー賞優秀主演女優賞や釜山国際映画祭コンペティション(ジソク)部門などに出品された映画『市子』がある。他、映画『名前』(2018年)、『僕たちは変わらない朝を迎える』 (2021年) 、『散歩時間~その日を待ちながら~』(2022年)などが有り、国内外の映画祭で受賞。
舞台では、『川辺市子のために』がサンモールスタジオ選定賞2015最優秀脚本賞を受賞。ほか、チーズtheater全作品の作・演出を担当。2024年、KINDAIリーダーアワード文化・芸術部門賞を受賞。

古澤メイ
園田爽子 役
2000年生まれ。東京都出身。映画・演劇を中心に多岐に渡る作品に出演。
テレビドラマ『UNREAL』、『愛の、がっこう。』、『風のふく島』、『不適切にもほどがある!』、『海のはじまり』、『ノロイヲアゲル』など。
舞台では『さえなければ』(ヒラタオフィス+TAAC)、『狂人なおもて往生をとぐ』(TAAC)など。本作が映画初主演となる。

間瀬英正
園田 保 役
劇団青年座研究所を経て、2006年『きらめく星座』(作:井上ひさし 演出:板垣恭一)に出演、初舞台を踏んだ。2020年、映画『コントラ-KONTORA』(アンシュル チョウハン監督)において、後ろ向きに歩く浮浪者の男を演じ、第15回大阪アジアン映画祭 最優秀男優賞を受賞。映像と演劇、垣根なく活動を展開している。主な出演作に、映画『ゴジラ−1.0』『首』『マイマザーズアイズ』。テレビドラマ『相棒22』『ドラゴン桜』、舞台では『赤シャツ』『ある風景』『アプロプリエイト』等がある。

小川黎
桐谷さと 役
2001年2月23日生まれ、東京都出身。2023年よりポーラスター東京アカデミー所属。趣味は水族館・お化け屋敷めぐり、特技は書道パフォーマンス。本作が映画初出演。ほか出演作として、TAIYO MAGIC FILM番外公演『ゆらり2025』、NTV『THE 突破ファイル』、永尾園企画第1 回公演『惜しくも、』などがある。

黒沢あすか
田口麻恵 役(訪問介護士)
1971年生まれ、神奈川県出身。1990年に『ほしをつぐもの』で映画デビュー。
『六月の蛇』(03)で第23 回ポルト国際映画祭最優秀主演女優賞、第13回東京スポーツ映画大賞主演女優賞、『冷たい熱帯魚』(11)で第33回ヨコハマ映画祭助演女優賞受賞を受賞。主な出演作に、映画『愛について、東京』(93)、『嫌われ松子の一生』(06)、『沈黙 -サイレンス-』(17)、『楽園』(19)、『親密な他人』(22)、『658km、陽子の旅』(23)、『歩女』(24)、『敵』(25)などがある。

梅田誠弘
遠藤浩一 役(ケースワーカー)
1983年1月8日生まれ。鳥取県出身。22歳から俳優活動を始める。
20代は主に小劇場の舞台への出演、自身でプロデュースしたベンツフェラーリ1fast「SANTRY」の公演も行った。主な出演作に「かぞくへ」(2018年) 「VIDEOPHOBIA」(2020年) 「鬼が笑う」(2022年)「水いらずの星」(2022年)「青春墓場」(2023年)「誰が為に花は咲く」(2024年)「夫の部屋」(2025)などがある。映画「由宇子の天秤」(2021年)では第35回高崎映画祭で最優秀新進俳優賞を受賞している。

第20回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門
第17回福岡インディペンデント映 画祭2025中編コンペティション部門
第20回ロサンゼルス日本映画祭Short-Plus films部門
第14回マドリード国際映画祭コンペティション部門
MOOSICLAB2025 MOOSIC EYE部門
古澤メイ
間瀬英正 小川黎
菊池豪 遠藤隆太 木寺響 木村恒介 中川朱巳
黒沢あすか 梅田誠弘
プロデューサー:King-Guu、亀山暢央、戸田彬弘
アソシエイトプロデューサー:西原龍熙 ラインプロデューサー:深澤知 撮影:春木康輔 照明:藤井隆二 録音:北野愛有 美術:坂入智広
ヘアメイク:七絵 助監督:片山名緒子 MA・音響効果:吉方淳二 VFX:三輪航大 スチール:柴崎まどか 宣伝美術:大久保篤
挿入歌:「ダーリン」Norenn
インティマシーコーディネーター:西山ももこ 医療監修:堀エリカ 絵画指導:間瀬英正
製作:basil、チーズfilm 制作協力:ポーラスター 特別協賛:レジェンドプロモーション 制作プロダクション:チーズfilm
2024年 45分 アメリカンビスタ 5.1ch
監督・脚本・編集:戸田彬弘
2025.10.10 FRI
新宿シネマカリテ
ほか順次公開
